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<灯台紀行・旅日誌>&<花撮り物語>&<第二次入間川写真紀行>

<灯台><花><入間川>などのフォトエッセー

2020

06/13

Sat.

12:47:51

第二次入間川写真紀行2019 

Category【第二次入間川写真紀行

2019/11/20(水)晴れ、強風。木枯らし一番だそうな。
<入間川写真紀行2-7>

十時半出発、裏道からサイボクの横に出る。今日はそのまままっすぐ。川沿いの旧道を走る。昭代橋の交差点を過ぎて、すぐ左手、新しくできた駐車場に車を止める。この場所は、桜などを植えて、ずいぶん前から整備していた。駐車場もやっと完成して、憩いの広場の体裁が整ったようだ。一台分の駐車スペースがかなり広い。こんなのは初めてだ。

チャリをおろし、広場を横切り、左岸土手の自転車道にでた。それを、上流の新富士見橋へと遡上する。風が冷たい。手がかじかむほどではないが、ネックウォーマーが必要だ。

すぐに新富士見橋、下流側の歩道、チャリを引きながら歩く。時々チャリを止めて、歩道を行ったり来たりしながら写真を撮る。順光になっているので、空も川の水も青くて美しい。流れの中には、白いコサギなども見える。

橋を渡り終えると、16号の交差点。横断歩道を渡って、今度は、上流側の歩道に出る。この歩道は、車道とは別個のもので、要するに、新富士見橋に並行して作られた歩道専用橋だ。橋の方の歩道が狭くて危ないから、あとから作られたのだろう。広くて、安心、ゆっくり写真は撮れるが、斜め逆光でカミの風景はイマイチ。

交差点の歩道橋にちょっと上って、川向うにある、にょきっと出ている10階建てマンションを、山並みを背景にして撮った。以前、丘の上にあがって、このマンションをかすめながら着陸してくるジェット機などを撮ったこともある。背後には自衛隊の入間基地があるわけで、明らかに、ジェット機たちはこのマンションを着陸時の目印にしている。周囲はすべて、二階建ての民家ばかりなのに、このマンションだけがにょきっとしている理由だ。と一人納得した。

…いまでも四か月に一度、お茶の水の眼科クリニックを受診している。その21階から時々見下ろすのが、ビザンチン様式のニコライ聖堂だ。アメリカ軍の空襲を免れた理由は、B29の飛行目印になっていたからだ、と何かで読んだ覚えがある。ありそうな話だが、それはさておき、この入間川べりの、にょきっとしたマンションの住人たちは、気が気ではないだろう。いつ何時、万が一にも、ジェット機が突っ込んでくる可能性が、ゼロではないのだ。小心な俺などは、到底住んでいられない。

新富士見橋からの、上流の景色が好きだ。流れの向こうに、本富士見橋が見え、左手丘の上には建物、はるか遠くに山並みも見える。ただ残念なことに、この景色は、順光で見ることがほとんどできないということだ。西に開けているわけで、順光は早朝しかない。早朝に撮りに行くということは、自分にとっては時間外で、あり得ないことだから、ということは、そこを変えない限り、俺の腕ではきれいに撮れないということだ。

それでも、以前はなんとか写真にしたいと、午前中の早い時間に出張ったこともある。あの当時は、カメラの性能もよくなかったが、そんなことよりも、情熱のほうが勝っていた。だが、いやっていうほど撮ったそれらの写真は、おおむね露出不足で失望を山のように積み重ねた。

今回、カメラもよくなって、補正の腕なども上がったが、やはり、斜め逆光いう条件下では、頭の中で見ている風景を写真に定着できなかった。ま、それはしょうがない。ここは、逆転の発想で、これからは、斜め逆光を生かした絵作りを考えよう、今そう思った。

…新冨士見橋、この名前は、もちろん、この橋から富士山が見えるということだ。たしかに、青くかすんでしまった空の端のほうに、ちょこっとだけ、冠雪している富士山が見えた。ま、どう考えても写真にはならないが、一応、画面に取り込んでおいた。

橋の復路で考えた。チャリを引いて橋の下に出るにはどうするのか?以前は16号沿いの建材屋の脇から橋の下へ出られた。伸びあがって、そのあたりを見ると、今でも行けそうな感じだ。建材屋は廃業したようだが、立派な住宅はそのまま。その横を、チャリを引いてそろそろと河原へ下りた。新冨士見橋の下は、きれいになっていた。遊歩道が整備されたからだろう、以前のような不穏な雰囲気はない。

ちょっと迷ったが、遊歩道を上流へ向かって少し行き、先日見た水門のあたりで引き返し、今度は下流へ向かった。そして新冨士見橋の下を通り抜け、昭代橋まで行って戻ってきた。チャリだと、多少の距離も何ということはない。

以前、なぜか真夏の暑い日が思い出されるが、写真を撮ったところで立ち止まり、物思いにふけった。たくさんの赤い実が目に入った。斜めにかしいだピラカンサスに木の根っこなどが絡まっている。かろうじて生き残ったわけか。たしか、黄色の実もつけていたよな。

あとは、土手の上の、なんというか、土手際に民家が並んでいて、中には、土手に物干しや椅子などを置いて、占有している奴がいた。カメラをぶら下げているとはいえ、なんとなく通りにくい感じで、憤慨したものだ。…一級河川の土手とか河川敷は、国有?だろう?ちょっと上を見上げた。今回は確かめる気にもならなかった。ちなみに、昭代橋付近にあった、河川敷耕作地は、お花畑になっていた。

…まあ、こんなことを書いていたら、際限もないが、脳細胞の活性化にはなる。要するにボケ防止だ。頭に浮かんだことを言葉にすることは、めんどくさいし、イライラすることもある。とはいえ、調子のいいときには、どこからともなく、すらすらと言葉が出てきて、書いているということも忘れて、気持ちがいいもんだ。

…周りを見回しながら、少し考えた。本富士見橋を渡って、左岸の河川敷公園の中を通って、駐車場に戻ろう。チャリを引きて、16号の歩道に出る。少し行くと、左手に神社、清水義高が祭ってある。すぐには誰だか思い出せない、思い出すこともないかと不問に付す。…今調べてみて、記憶がよみがえった。木曽義仲の子で、頼朝の疑いを受け、入間川八丁の渡し付近で殺害されたが、その後無実となり、このあたりに清水八幡宮が造営された。だが、洪水で流され跡形もなくなり、現在の場所に残った石祠を安置したという。

…<古典太平記>を素材にして芝居をやっていたころには、そう、旧鎌倉街道などのことが気になり、調べたことがあった。というのも、新田義貞の鎌倉攻めの際には、入間川周辺でも合戦があったようで、覚えている限りでは、日高の女川、所沢小手指の古戦場などがある。そうした知識があり、この神社の由来を読んだときに、おやっと思った覚えがあるのだ。といっても、<太平記>の前の話だから、さほど気にも留めなかった。年月とともに、薄い記憶は完全に消失してしまったわけだ。・・・歴史とは思い出だ、といったのは小林秀雄だったか?

本富士見橋を渡った。富士山が、斜め逆光の中、うすぼんやりと見えた。渡り終えて左岸側、河川敷に下りた。橋の下には、ベンチがあった。チャリを止めて一休みした。そばに大きな木が二本立っている。おそらく、先日の濁流に耐えたのだろう、が、そんな素振りはみじんも見せず、普通に立っている。…愚痴や弱音を吐くのは人間だけだ。俺の飼っている年老いた猫だって、痛くても辛くても、平然といつも耐えている。決して、他人のせいにすることはない。見習うべきだ、といつも思う。

左岸の、本富士見橋から昭代橋の間の河川敷は、細長い憩いの広場になっている。その中に散歩道ができていて、東屋やベンチなども置かれている。ゲートボール場もあったかな。間隔を置いて、低木の酔芙蓉が植わっており、真夏の暑い時期には、よく撮ったものだ。が、さすがに跡形もない。いや、根っこだけが残っている。時間によって、花弁の色が変わるので酔芙蓉と名づけられた、ピンクの大きな、ふくよかなお花たちを思い出した。

富士見橋の下をさらに行くと、土手際に花壇があった。ミニトマトのような真っ赤な実をつけたものや、小菊類、チェリーセージなども植わっている。これは明らかに、あの増水の後に造られものだ。そういえば、水際にも難を逃れた、比較的大きな木がたくさんあって、青々と葉を広げている。水辺にもソバの白い花、アカツメグ草が咲いている。花を育てる人間の謙虚さ、そして自然の再生力を感じた。

護岸沿いの狭い場所に、砂を撒いているホームレスがいる。畑にして野菜でも作って、自活しようというのか。休み休みしながらやっているから、ジジイだなと思った。が、よくよく見ていると、上下そろいの防寒着を着ている。しかも、そばの東屋の周りには、砂の小山がいくつもあり、チャリにも、何か園芸用の道具類などがたくさん積まれている。ホームレスじゃないな、趣味でやっていた家庭菜園を濁流に持っていかれてしまい、造成しなおしているのかもしれない。

そう納得して、反対側の土手を見上げた。その向こうに車が駐車してあるのだ。急な階段が目に入った。その下辺りで、若い男女が楽しそうにバトミントンをしている。平日なのにと思いながら、ちらっと横目で見て、階段脇の五センチくらいの縁に、チャリのタイヤを置いて、力任せに階段を登り上がった。最後の数メートルは、かなりきつかったが、ジムでの体力強化が役立った。腕っぷしが少し強くなっている。

車に戻った。汗をかいたので、Tシャツの交換。一瞬、上半身裸になる。風が少し冷たかったが、綿マフラーで、背中を洗うように拭いた。爽快だった。

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