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<灯台紀行・旅日誌>&<花撮り物語>

<灯台>と<花>のフォトエッセー

2021

01/31

Sun.

11:08:19

<灯台紀行・旅日誌>2020 

Category【灯台紀行 南房総編

<灯台紀行・旅日誌>南房総編#13 帰宅日

外に出た。曇り空だ。晴れマークがついていたのに。車に乗った。車は、正面入り口付近に止めていた。フロントガラス越しに、ホテルの中から、浴衣姿の若い男女が出てくるのが見えた。足元はしっかりしたスニーカーだ。夫婦には見えなかった。海沿いの道に出た。その際、左手に広がる、緑の広場が目に入った。ホテルの前に、海沿いの公園があったのだ。婆さんたちが連れ立って歩いている。浴衣の男女の後姿も見えた。なるほど、朝の散歩というわけか。景色もいいしね。

帰宅日の朝は、どこにもよらず、まっすぐ家に帰ることにしていた。特別な理由があるわけではない。気分的なものだ。だが、今回は、時間的にも気持ち的にも余裕があった、からだろうか、帰路につく前に、野島埼灯台を、もう一度東側から撮ろうと思っていた。昨日曇っていたからね。というわけで、道沿いの駐車場に車を入れた。そこは、今調べたら<磯笛公園>という場所だった。

迷わず、一直線に、遊歩道、東側先端の展望スペースへ行った。昨日も来たところだ。ところが、薄い雲が空一面。日差しがほとんどない。これじゃ、昨日と同じだ。そう思ったが、ここまで来た以上撮るしかない。三脚に望遠カメラを装着した。アングルは、ほぼ決定している。野島岬のほぼ全体を、横一文字に画面に入れる。そして、上は空、下は海、という極めてシンプルな構図だ。まあ、これしかないのだ。

今一度、空全体を見回した。太陽のまわりにも雲がかかっている。が、時々その雲の間から陽射しが差す。白い八角形の灯台が、遠目ながら、一瞬輝く。とはいえ、できることなら、岬全体に明かりが来れば最高だ。スマホを取り出し、一時間天気予報を見た。九時になれば晴れマークがつく。時計を見たのだろう。八時四十分頃だったような気がする。少し待とう。灯台から目をはなした。気まぐれだ。そばにあった海難碑を入れて、海を撮った。いま撮った写真を見ると、白いお花が手向(たむ)けられていた。

九時近くなった。やや焦れてきた。だがその瞬間、思い描いていたような光が降ってきた。岬全体が明るくなった。木々や植物の緑が蘇った。灯台も真っ白になった。慎重に、リモートボタンを何回も押した。満足だった。気分がよかった。その後、すぐにまた、岬も灯台も光を失った。長居は無用。三脚をたたんで、ようようと引き上げた。

ほんの数分で、野島埼灯台の前に来た。寄るつもりはなかったのだが、船溜まり際の駐車場に車を入れた。西の空にきれいな青空が見えるのだ。天気が回復している。まさに天気予報通りだった。これで何回目だろう、なんてことは考えなかった。ベストポジションの岩場のベンチから、山を背景にした野島埼灯台を撮る。今日は今日だけの空模様。昨日流れた雲と今日流れる雲は、まったく別のものなのだ。

船溜まりの縁を回って、灯台の遊歩道へ入った。今日も赤い鳥居が目に鮮やかだ。撮り歩きしながら、岩場の<ベンチ>に上がった。今朝も、辺りに観光客はいない。ベンチに、どっかと腰をおろした。振り向いて、灯台に正対した。背景の空に大きな不定形の雲が見える。灯台は不動だが、空の様子が全く違う。思った通りだ。構図的には同じでも、今日だけの光景なのだ。来て正解だった。

天気が不安定なのだろうか。そういえば、海風が強い。あっという間に雲が流れて、大きな青空が見えてきた。ただ、どうなんだろう?背景が青空だけ、というのも写真的には難しい。あっけらかん過ぎて、絵にならない。まあ~、好みとしては、多少雲が流れている方がいい。いい気なもんだ。さてと、引き上げよう。

最後の最後に、岩場のベンチを、かなり真剣に何枚か撮った。白い塗装の剥げかけた、ところどころに錆の浮いている<朝日と夕日の見えるベンチ>。これまで、どれだけの人間が、どれだけの思いを抱いて、このベンチに座ったのだろうか。自分もその一人だろう。だが、こう思うことが嫌ではなかった。周りを見回してごらん。圧倒的な海だ。いまでは、この大海の一滴であることを受け入れていた。つまり<一滴にすぎない>のではなく<一滴である>わけだ。なぜか、この岩場のベンチには、哲学的な思索?を深める力があるようだ。

岩場を下りた。撮り歩きしながら戻った。何人かの観光客とすれ違ったような気もする。高い椰子の木を左側に入れて、青空に伸びあがる八角形の白い灯台も撮った。半逆光で、構図的にもよろしくない。が、撮らずにはいられなかった。南房総の旅が終わりかけている。

船溜まりに戻ってきた。念のために公衆便所に寄った。例の破損した安っぽい三脚が、まだ洗面台の脇にたて掛けられたままだ。外に出た。公衆便所を正面から一枚だけ撮った。何度この便所で用を足したことか?とはいえ、数えようとは思わなかった。ついでに、そばにあった、案内板も撮った。意味はない。ほんの気まぐれだ。船溜まりがあり、土産物屋の大きな看板があり、鳥居があり、木立があり、その上に白い灯台の頭がちょこんと見えていた。さ、家へ帰ろう。<9時 野島灯台 出発>とメモにあった。

車に乗った。ナビを一応自宅にセットした。山越えして、館山の市街地に入った。広い二車線の道を走っていた。路肩にずうっと、高い椰子の木が見える。たしかに南国風の景色だ。その景色もトンネルの前で終わる。トンネルを出て、右折。高速道路に入った。一回、パーキングでトイレ休憩したような気もする。

その後は、一気にアクアラインまで走った。天気は上々<10:30 海ほたる>到着。駐車場はさほど混んでいなかった。施設内のエスカレーターに乗った。見回すと、けっこう人がいる。最上階まで行った。展望デッキになっている。おいおい、平日だよな?ここにはもっと人がいた。みんな、観光気分なのだろう、楽しそうだ。展望デッキの先端が、最高の景観らしく、柵沿いに人が数珠つながりだ。ちょっと写真撮影は無理だ。

戻って、人のいないところを探した。藤棚のような休憩所があり、日陰だ。縁が座れるようになっている。そこで、四、五分待機したのだろうか、立ち上がった。展望デッキを見に行った。少し空(す)いた。いまなら、柵際をゲットできる。階段を下りた。そう、なぜか、階段になっていた。その時は疑問に思わなかった。おそらく、あとから、エプロン型の展望デッキを施設本体に接続したのではないのか?いや、よくわからない。

とにかく、展望デッキの先へ行った。東京湾を眺めた。天気は良かったが、二度目ということもあり、まあ、これといったこともなかった。いや、彼方にスカイツリーが見えた。あとは、黄色いブイのようなものが・手前の海中に何本が立っていた。目立つ!その時は、なにも考えずに、写真を撮った。だが、いま調べると、<東京湾アクアライン海ほたる灯標=とうひょうA.B.C.D>及び<同西方(にしがた)灯標>という立派な名前がついている。しかも、この五灯は、夜になれば光を出して、海ほたるの北側?を守っている。言ってみれば、灯台の機能を立派に果たしていたのだ。おみそれしました!

海ほたるを後にした。何時ころだったか、メモにも書いてない。おそらく、三十分くらい、ぶらぶらしていたのだと思う。海底トンネルを走り抜け、なぜか、分岐を間違えたのだろう、中央環状一号線に入ってしまった。行きは、中央環状二号線・山手トンネルを走ったのだ。ま、いい。さしたる渋滞もなく、銀座まわりで、五号線に入った。この地点は合流が難しいので有名だ。しかし、それも難なく通過。いやだなあ~と思っていた首都高を、行きも帰りも完全制覇!気分は良かった。

<12:30>帰宅。さほど暑くもなく、疲れてもいなかった。そのまま、一気に片付け。車から荷物を出して、所定の場所に収納。小一時間で終了したと思う。自室に入るとき、一応決まり事だ。ニャンコに<ただいま~、帰って来たよ、オヤジ帰還>と声をかけた。

…最近は、ニャンコのことを思い出すことも、あまりなくなっていた。白い骨壺に話しかけることもめったにない。時間の経過とともに、悲しみや苦しみが、多少癒えてきたのかもしれない。

<日本灯台紀行>四回目、2020-9-13.14.15
<南房総旅>の収支。
宿泊 房総白浜ウミサトホテル 二泊¥8800・<Goto割り>
高速 ¥9970
ガソリン ¥3200
飲食等 ¥2500 
合計 ¥25000 以上、終了。

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