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此岸からの風景

<日本灯台紀行 旅日誌>オヤジの灯台巡り一人旅 長~い呟きです

2020

07/03

Fri.

17:52:16

<灯台紀行・旅日誌>2020 

Category【灯台紀行 犬吠埼灯台編

<灯台紀行・旅日誌>#8
初陣の夜間撮影を夢中でやっていると、展望台前のちょっとした広場で、何やらうるさい物音が聞こえる。カメラから目を放して、ちょっと見に行くと、はは~~ん、若者がスケボーで遊んでいる。わざわざこんなところで、しかもこんな時間に、といってもまだ夜の七時だが、なんなんだ!!!ま、そのうちやめるだろう。

三脚に戻り、ほとんどわけもわからないまま、カメラをいじくりまわして、その都度モニターした。ま、勉強だな。時間のたつのも忘れ、頭の片隅では、スケボーがうるさいと思いながらも、これ以上はもう、うまく撮れないと思えるまで粘った。

ふ~と一息ついた。周りを見回した。展望台などの人影を確認して、その場を後にした。ちなみに、スケボーの若者も、どういうわけか、一緒に終了。目で追うと、端の方に止めてあった、白い軽のバンに乗り込んだ。仕事帰りか、時間調整か、ま、もうどうでもいい。車に乗り込み、高台の灯台から、坂を下った。バックミラーに、ヘッドライトが見える。灯台の駐車場はどんづまりだから、灯台にいた車であることは間違いない。ひょっとしたらスケボー野郎かも知れない。帰りまでご一緒だ!!!

・・・名前は伏せる。宿泊したビジネスホテルだ。なぜかというと、文句しか出てこないし、それを書けば、営業妨害になるやもしれぬからだ。そこまでの恨みはない。とはいえ、一言だけ言い添えておこう。汚かった!!!一泊¥4500、安いとはいえ、これはないよな、という感じだった。畳が擦り切れていたのだから、あとはご想像にお任せする。

それからもう一つ。食料調達したコンビニのおにぎりが、これほどまずいのかと思うほどだった。もっとも、食欲がまるっきりなくて、さほど腹は立たなかった。とはいえ、朝食用に買ったブドウパンは、まあまあ食べられた。一晩冷蔵庫に入れたにもかかわらずだ。・・・疲れた。かなり疲れた。もう寝よう。宿に八時過ぎについて、十時には布団の中に入った。

一日目の出費・高速¥3820、食事等\1200、宿泊三日分\12900。

二日目。四時過ぎに目が覚める。西側の障子が明るくなり、寝ていられない感じ。それでも、もう少し眠ろう、ということで六時前まで布団の中でぐずぐずする。

六時起床、洗面、朝食・昨晩買ったおにぎり、持参したカップ麺。食欲がないせいか、どっちも、うんざりするほどまずい!!!排便・小。むろん、ぼろホテルには温水便座などはない。…痔持ちの自分にとって、温水便座は必須だが、ま、非常時ということで、流水で肛門をさっと洗う。

身支度をして、八時前に出発。ナビを犬吠埼灯台にセット。途中、長崎鼻のぬぼっとした照射塔を何枚か撮り、さらに、海沿いの道に路駐して、東側から、遠方の犬吠埼灯台を狙った。

胸の高さほどのコンクリの護岸、その上に、重い望遠レンズを置いての撮影。要するに、三脚を立てるほどの景色ではないものの、VRを利かせたところで、手持ちではブレてしまうからだ。とはいえ、あまりに遠目過ぎる。それに、空の色もさえない。今日は朝から晴れの予報なのだが、チェ!!!

ほとんど貸し切り状態の、そのうち右側に海が見えて来る、景色の良い道。気持ちよく、九時前に犬吠埼灯台に到着。駐車場に車を止め、灯台周りの散策。一応、正面、周囲、それから海岸沿いの遊歩道など、スナップしながらぶらつく。

撮影ポイントは二つ、正面やや右側、灯台の窓が少し左側に見えるあたりがいい。もう一つは、遊歩道の終点、白いホテルへ通じる道に上がる鉄階段の踊り場。ただし、画面左下に青い電線がぶら下がってしまう。

この場所には、どう考えても三脚は立てられない。とはいえ、遠目だが、緑の断崖にちょこんと頭を見せている白い灯台、望遠なら何とか絵にできるかもしれない。横着して、望遠レンズを持ってこなかったことを少し悔やんだ。

帰路は、遊歩道を戻らなかった。可能な場合は、復路は、往路とは違う道を歩くことにしている。それに今回の場合、特に、遊歩道の途中の辛気臭いトンネルが嫌だったし、違った道を歩けば、違った景色に出会える可能性も高い。

海岸沿いに建つ白いホテルをちらっと眺めた。場所的に最高だが、オヤジのひとり旅、しかも撮影旅行には不向きだ。むろん宿泊費も高い。豪華な夕食など必要ないし、素泊まりで\10000はいくら何でも高すぎるだろう。

だらだらと坂をのぼった。すこし息切らせながら、海の見える高台に上がった。灯台は一般道の正面に見える。右側は、大げさに言えば太平洋だ。柵のある歩道を少し行くと、なんだか、陶芸店のようなものがあり、さらにその先には、一抱えもする大きな菱形の石に、何やら文字が見える。

立ち止まって、じっくり眺めた。高浜虚子の句碑らしい。<犬吠の 今宵の朧 待つとせん>。最後の<待つとせん>が読めなかったが、案内板があり、了解。口の中で何回か唱え、覚えようとした。おそらくは、例の海岸沿いのホテルに泊まって、部屋からぼうっと霞んだ灯台の明かりを見たのかもしれない。向き直って、太平洋の水平線を見た。すこしばかり、文学っぽい気分になった。

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