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<灯台紀行・旅日誌>&<花撮り物語>

<灯台>と<花>のフォトエッセー

2021

01/20

Wed.

10:25:39

<灯台紀行・旅日誌>2020 

Category【灯台紀行 南房総編

<灯台紀行・旅日誌>2020南房総編#10 移動

さてと、これで今日の撮影の山場はほぼ越えた。あとは、宿泊地に戻り、波打ち際の安房白浜灯台を撮るだけだ。少し、ほっとした。漁港を出ると、小さな公園があり、赤い自販機が見えた。隣は、ほぼ廃墟化した土産物店だった。何か、甘いものが飲みたくなった。コーラのボタンを押した。と、取り出し口にあったのはカンのコーラだった。あれ、押したのはボトルのコーラだ。少ししゃがみこんで取り出し口を見ると、なんとボトルのコーラもあった。要するに、誰かが、クジの<当たり>コーラを取り忘れて行ったのだ。これはラッキーだった。カンの栓を上に上げ、口に持っていった。その刹那<まさか毒でも入ってないよな>と思った。が、時すでに遅し。冷たいコーラは口の中で泡を立てていた。うまかった!毒など入っているわけがない。

今日は<房総フラワーライン>で戻るつもりでいた。というのも、館山から白浜までの山越えの道は、早いけど、面白みがない。海岸通りの駐車場に車を止めて、館山湾を見ながら、一息入れるのもいいだろう。五分ほど走ると、思い描いた光景が目の前に広がっていた。サングラスのオヤジが一人、砂浜の、打ち捨てられた白いベンチに座っていた。ボトルのコーラとカメラが脇に置いてあった。

ベンチは誰かの忘れ物だろう。なぜか一脚だけポツンとしていた。こりゃあ~、都合がいい。日射もさほど強くない。ゆったり腰かけて目の前の海を眺めた。沖に大きな貨物船が、何隻も止まっている。館山港に接岸できないのかなと思った。気まぐれに、カメラのファインダーを覗いた。全体的に、薄い雲に覆われていて、ぼうっとしていている。それに、これといった被写体も見当たらない。ま、写真なんか、どうでもいい。

と、砂浜の波打ち際で、何やら男が、スクワットなどをしている。その後ろ姿をよくよく見ると、男には違いないが、爺だ。体操、というか運動してるわけだ。外で運動するには、まだ暑いんじゃないの。余計なお世話か。それよりも、写真撮影から解放されていたからだろうか、館山に関する、記憶の断片が蘇ってきた。

これも実に、甘酸っぱい記憶だ。大学のセミナーハウスが館山にあった。二、三回、たしか上野駅から内房線に乗って来たんだ。記憶が断片的で、錯綜している。ま、比較的鮮明に思い出すのは、三、四人の女の子の顔と、演出ゼミの合宿で、嫌な奴から間違いを指摘されたことだ。だが、今の関心は、そこにはない。セミナーハウスが、どこにあったのか?もう一つは、夜、酔っ払って浜辺へ行ったことがあり、その浜辺とは、どこなのか?あらためて、目の前の情景を眺めた。この広大な館山湾の、どこか一点に、半世紀近く前の夏の晩、たしかに居たことがあるのだ。

ボトルのコーラを飲んだ。もうぬるくなっていた。目の前の爺は、まだ運動をしていた。おいおい、スクワットはさっきやったじゃないか。余計なお世話だが。ベンチから立ち上がった。海を背にして、ベンチの写真を一枚撮った。記念写真だね。車へ向かって歩き出すと、バーベキューだろうか、若い男女数人が、それ用の荷物を抱えて浜へ向かって行った。車に乗った。バーベキューの用意をしている若い男女をちらっと見た。自分の好みとしては、かいがいしく、テキパキと用意をしてくれる女性が好きだ。いや、本気でそう思っているわけじゃない。

走り出した。セミナーハウスはどの辺にあったのだろうか?なぜか、気になった。館山の市街地のはずれには、<館山港>がある。港なら、防波堤灯台がある筈だと思った。きまぐれだ。右折して、港に入って行った。だが、それらしき灯台は見えない。うかうか道なりに走っていくとT字路。正面は自衛隊だった。ええ~、と思いながら、右折。左折すれば、<フラワーライン>に戻ってしまうからだ。さらに岸壁沿いの広め道を走る。釣りなどしている。左手の金網の前では、漁師だろうか、網の手入れをしている。若い男が多いようにも見える。

と、一本道は、通行止め。車から降りて、左方向への坂を見上げた。その時は、その先に何があるのかわからなかった。今調べると、<沖ノ島公園>になっていて、付近は海水浴場だ。要するに、今年はコロナ禍で、海水浴場が閉鎖されているわけだ。なんだか無駄足だ。釈然としない。Uターンした。

途中、岸壁際にとまった。港が一望できた。といっても、さしたる景観でもない。ただ、右側の、山の上に城の天守が小さく見えた。館山城なのか?ちょっと寄ってみたい気もしたが、今回は無理だろう。それから、海の真ん中に、干潟なのだろうか、おびただしい数の海鳥だ。カモメなのか、遠すぎてよく見えなかった。…いま撮った写真で確認すると、干潟ではなく、何かの養殖筏=いけすだった。あと、鳥はカモメでなく、サギの仲間のようだ。つまり、サギたちのコロニーだったのだ。

<房総フラワーラインに>戻った。ふと、昨日見かけた、道路沿いのかなり大きな黄緑色の塔のことを思い出した。見たことない形で、灯台ではないだろう。確かめたい、という好奇心に負けて、右折した。そこは、広い駐車場で、海に面して食堂があった。カメラ一台首にかけて、黄緑の塔に近づいた。そばに、黒い軽のバンが止まっていた。作業車のようだ。車の中には工具などが見えた。だが、人の気配はしない。

塔は金網に囲われていた。公共の建造物なら、門柱などに名前が掲げられているはずだ。金網にそって、周りを少し歩いた。だが、それらしきものは発見できなかった。疑問は増すばかり。奥の方にも行けそうだ。だが、何となく憚れる。小道があったので、塔と少し距離をとった。何しろ大きいのだ。近くにいては画面におさまりきらない。

小道の両側は、荒れ果てた家庭菜園のような感じだった。振り返って、塔を画面におさめた。青空が見えた。だが、ロケーションは最悪。左側に背の高い木立、右側にも背の高い雑草が生い茂っている。それに、近くで見ると、それほど魅かれるフォルムでもない。なにしろ、下の方は、付属している大きな半円形の金属板によって隠されている。全体像が見えないのだ。

ところで、今までの文脈を敷衍するならば、ここで、この塔に関する記述に入るわけだ。だが、今回は勘弁してもらおう。本意ではないが、写真で例示する。要するに、記述できないんだ。いや、しようと思えば、不十分ながら、できないこともない。これまでもそうだった。記述しようとすることが重要なんだ。とはいえ、それには頭を使う。いま、頭を使いたくない。モロイ風に言わせてもらえば、<もう働けません、と頭が言っているんだ>。

来た道を戻った。黒いバンはまだ止まっていた。だが、無人。もう一度金網に近づいた。中を覗いた。名称らしきものは、やはり見つからなかった。ただし、灯台ではない。塔の頭にレンズはなく、無線のアンテナらしきものが、数本直立していた。電波塔なのか?坂を下りて駐車場に戻った。道沿いに少し歩いて、繁茂している植物越しに黄緑の塔を撮った。空の様子はすごくよかった。千切れ雲の間に青空が見えた。

ちなみに、この塔は<伊戸ダイビングサービス>という施設に隣接しているようだ。海上の気象情報を、この大きな黄緑の塔で受信しているのかもしれない。とはいえ、施設のHPを見ても、たしかなことはわからなかった。

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